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介護施設における離設の概要と実態

概要と発生頻度について

介護施設における安全対策は年々重要性を増しています。中でも「離設」は、事故や行方不明につながる危険性が高く、現場で大きな課題となっています。

概要と発生頻度について

基本的な考え方

介護現場で使われている「離設(りせつ)」という言葉は、入居者が職員の把握しないまま施設外へ出てしまう状況を指します。本人と家族、職員が外出を認識しており、ケアプラン上も自由な出入りが認められている場合は事故扱いにはなりません。しかし、入居施設では介護の重要度が高く自由外出が難しい高齢者がほとんどです。そのため、施設側でいう離設は「外出の可能性を予測し、施錠や見守りなどの対策を講じていたにもかかわらず、気付いた時には姿が見えなくなっていた」という状況を指します。
誰にも気付かれずに施設外へ出てしまう「離設」は事故や行方不明につながる危険性が高いのですが、離設の頻度や状況は施設によって大きく異なるため、実態が十分に把握できていないのが現状です。

2025年の調査から実態を掴む

2025年に介護施設で働く全国の10代~60代の男女を対象に行われた離設の実態を調査したデータがあるので、そちらの結果を見ていきましょう。この調査の目的は「離設がどの程度発生しているのか」「現場ではどのように認識されているのか」を明らかにすることです。

約3割の施設が離設を経験

まず、過去1年間に勤務施設で離設が発生した回数を尋ねる質問に対しては、「1~2回」と回答した人が22.9%、「3~5回」と回答した人が8.8%、「6回以上」と回答した人が3.4%でした。このことから約30%の施設で離設が起きていることがわかります。
複数回発生している施設も少なくありません。
一方で、「0回」と回答した人は52.2%と半数を超えており、多くの施設では離設が発生していないこともわかりました。さらに、「わからない」と回答した人は12.7%で、日々の業務の中で把握するのが難しいケースもあると考えられます。

気付くまでに5分以上かかるケースが多数

次に、実際に離設が発生した196名に対して「気付くまでにどれくらい時間がかかったか」と質問したところ、最も多かったのは「5~10分未満」で25%、それに「10~15分未満」の19.4%が続きます。
その他の回答は、「1~5分未満」が14.8%、「15~30分未満」が9.2%、「1時間以上」が9.2%、「30分~1時間未満」が6.1%、「1分未満で気付いた」が2.6%、「わからない」が13.8%でした。
この結果から、離設に「即時に気付けるケースは非常に少ない」ことが明らかになりました。特に、10分以上気付けなかったケースが34.7%と3割を超えていることから現場での対応の難しさがわかります。

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